明るい未来


引き篭もりなり苛められっこなり、そういう現状を耐えてこられたのは、そこを頑張って耐えてれば、いつかトンネルをスポッと抜けるように、現実が変る筈、と特に根拠もなく信じ込んでたところがあるからだ。

特に根拠もなく、と今書いたけども、実は「オレは本当は天才だからさ」というような妙な勘違いっつか自惚れみたいなものも根底にあったとは思う。それは例えば、明らかな社会不適合者であるところのジョンレノン氏とかそういう人々が、うまく生きる世界を見つけて生き抜いていったことが根拠になってるのだけど、よく考えれば、自分もレノンと同じだから、などという考えは、そもそもどこから生まれたのか、それも気になるよな。


自分の頭の中では常に素晴らしい映像やら音やら文章やらが浮かんでいた。ただ単にアウトプットしていないだけで、実は自分も天才なのだ、と思い込んでたところはある。しかし実際に天才と言われる人々は、ちゃんとアウトプットしてるからこその天才呼ばわりなんだよね。そこを間違っちゃ困る。つまり、想像上なら恐らく誰しもが天才なのだ。しかし一般的に天才と認められるのは、アウトプットが伴った人間のみなのだ。


初代ウルトラマンで、路上に書いた落書きが宇宙線かなにかで実物の怪獣になるってのがあったが、そんなものでもない限り、頭の中の想像上の創作物は形になることはない。イコール、人にも認められることはない。他人の頭の中身を判れって言ったって、そんなの普通じゃ無理だ。


だがしかし、恐ろしいことに、真の天才*1は、脳内だけの天才のことも判ってしまう。会った瞬間、こいつは何もしていないが実は脳内創作物はすごいとか自負してて自分は天才とか思ってるな、とか見抜いてしまうのだ。それは何故かというと、実はかつての自分もそうだったからに他ならない。


脳内完結を経てアウトプットの術を何とか発見し、訓練の後、人々に認められる。


これがバーチャルではないリアルってことなのだ。



明るい未来を頭の中で想像してる。その姿が明確に見えるなら、勝ったも同然じゃん。実際やってみればいい。


問題なのはそれすら浮かばない人たちだろうね。どうすりゃいいんだろう。オレにもわからん。

*1:アウトプットが伴ってる奴