みっくみっくな歌メロに見た夢


http://d.hatena.ne.jp/mrcms/20070923/1190560680
の続きです。

個人的見解だと断っておく。


歌メロを書いた人が(たとえ鼻歌でも)著作者として印税をもらうのだ、というところまで話した。


そして、誰かが音楽について何か述べる時、歌詞、サウンド、アレンジ、トラック、アイディア、と言った比較的語りやすい分野に片寄っている気がする、と。歌詞と共に一番重要であり、楽曲を特定するほぼ唯一の要素である「メロディ」について語られるのは、あまり見た事がない、と。


作曲家にとって「メロディ」というものは、神聖で侵すべからず的部分であるとも言える。どんな要素で世間一般の名曲ヒット曲が認知されようとも、その楽曲の印税のうち、およそ3分の一くらい貰うのは、メロディを書いた作曲家なのであるし。


だからこそ「歌メロ」は、もっともっと気軽に語るべきだし、重要視してもいい部分である、と。少なくとも今は。



ということで前回消してしまった「初音ミク」さんの話題を。


先の連休中、この話題が盛り上がっていたとき、知人数人に「面白いのがある」と言ってこれらの曲を紹介した*1


「ポップでいい。すぐ覚えて歌ってしまう」
「なんか感動して泣けてくるのはなんでだー」
「これはカップラーメンなPerfumeですね」(←これオレ)


今回アップされたオリジナルの3曲に共通するのは「歌メロがそれなりに良い」ということだ。キャラとの関係もあって、萌えなメロのツボを心得た創りになっている、というのもあるだろうけど*2


一応書いておくと、これらの感想をくれた方々*3は「カップラーメン的」という認識のもと、そう語っている。もちろんオレもそう。つまり、大メジャー音楽界として語っているのではなく、ジャンクフード的な舌、として味わっていると言うこと*4


そんな前提がありつつも、「これならじゅうぶんありっぽい」と思わせる理由は、「歌詞」と「メロディ」と「声」にある、と感じた。つまり、散々語っている、「楽曲を特定する要素」ってこと。


MADみたいなものは、ただ取り締まればよく、看過できた(権利上の話ではなく)としても、「歌メロ」が良い、という要素は「歌メロ書いたら作曲家」の方々も少しは焦る要素ではないかな、と思ったし、その管理でお金を貰っている団体にとっても同様ではないか、と妄想を膨らませた。


そして、多数のオタク・クリエーターさん達を「初音ミク」の声がその気にさせたのなら、その登場意義はじゅうぶんすぎるほどあったはずだ、と*5


そんな一瞬の夢をミクに見たオレ。
あ、疲れてるかもw



余談だけど、オレこういう曲聴いて何か判断する時って、アレンジはほとんど基準に含めてないんだよ。判断基準はコード進行とメロディと歌いまわしだけ。つまり、楽曲を特定できる最低要素だけで判断してる。その理由は、アレンジは(リミックス等含めて)あとから誰でもできるから。「みっくみっくにしてあげる」は別に凝った曲ではないけど、普通に良い曲だと思うよ。少なくとも、これがデモで送ってきたら、もっと他のもない?って訊きたくはなると思う。ちょっと弄ってみたいかもな、と。



以下関連リンク。


youtube、ニコニコ含め、試聴リンクが充実しているのはこちらのエントリ。
http://d.hatena.ne.jp/y_arim/20070922/1190500201

2度のTBとなってしまい申し訳ないが、参考にさせて頂きました。ありがとう。


こちらも興味深い記事。
「みくみく」にされちゃうのはむしろはてブのほうではないか - 萌え理論ブログ

拙宅本文中の「カップラーメン的」という視点は、上記エントリからのものです。ありがとうございます。

*1:恋スルVOC@LOID、あなたの歌姫、みくみくにしてあげる♪【してやんよ】の3曲

*2:オレはカバー曲というものの存在意味をあまり感じない人間。メロであれトラックであれ、オリジナルを作ってこそアーティストである、というスタンスを心がける。だからこその評価であって。

*3:ちなみに、この2名とも女性。

*4:完成品としても捉えていない。

*5:ネタとしてミクを扱った場合でも、オリジナル発表の手立てとしての仮歌的ミクの使用だとしても