歌メロを書いたやつがいちばん偉い


前々からちょっとずつ触れてる話題なんだけど(こことか)、日本では「作曲しました」というと、それは「歌メロ」書いたということを意味し、たとえそれが鼻歌でも、著作者として登録され印税をもらうのだ。


それが、ロックとかヒップホップで、トラックを殆ど創ってしまった人などが居るジャンルならば、その作った彼も著作者になるけど*1、まあ歌メロが根幹であることは確かかな、と思うよ。


いつも気になっているのだが、人が何かの楽曲について言う場合、言及される割合としては「歌詞」「声及び歌い方」「アレンジ」「音色」の順番で取り上げられることが多くて、「コード vs 歌メロ」って殆ど言及されないじゃん。


その理由を聞いてみると、専門的で分からない、とか、メロディは好みのものだから、とか逃げるわけです。まぁ確かにそう。「このメロは、IVのコードの借用に対する何度でぇー、このメロディックマイナーがぁ」とか言われても「はぁぁぁ??」って言うのは分かる*2


でもさ。別にそんなの専門的でなくても良いわけでさ。「ここんとこの響きと歌のメロディがね、なんだか切なくてグッと来るんだ」でも全然かまわないわけ。


でも実際は、そういう意見て殆ど聞かれなくて、「彼女の声は素晴らしい」「このアレンジは時代を先取りしている」「歌詞の表現、言葉の選び方が素晴らしい」とかしかない。


それが個人的に長年、大いに不満だった。


いや、この曲のキモはそこじゃないから、受けた理由は、ヒットした理由はそれだけじゃないから!


と、何度叫びたかったことだろう。



ここ昨今、著作権だの、延長だの、コピー9回だの、まぁともかくやかましいのだけど、おそらく年金ばりの安定収入的に印税もらえてるのが、「たとえ鼻歌でも歌メロ書いたやつ」だと思われるんだけど、まぁそうだとして、その彼らの仕事に関する言及が、ほとんどない、って言う現状は果たしてどうよ??って思ってる。


もっともっとね、みんな語るべきなんだよ。「自分は素人だから判らない」じゃなくて。


このメロディで泣きました!って素直に言ってみて良いのだ。この言葉にこのメロが乗ってたからこそ、涙腺ぶちきれました、って言っていいんだよ。この上昇していくメロディでアドレナリン分泌して夜中に叫びました、とかどんどん発言していいんだよっ!


そうすることによって、おそらくいちばん印税もらっている層のうちのひとつ、「鼻歌でも歌メロ書いたら作曲家」である方々のことが理解できてくるわけさ。


そういうことがタブーなのかなんなのかよくわからないんだけど、触れられないうちは、今問題になっている著作権云々のことも、わかりにくいと思う。


あなたが他人に何かの曲について語るとき、どうやってその曲を教えるだろうか?「歌詞」だけ言って、「こういう歌詞の曲だけど」って言って分かってもらえる?アレンジを言って「ドンバ、ドドドンバ」ってヤツ、とか言って分かってもらえますか?まぁラップなら歌詞とそのリズムだろうけど、そうでないなら、歌詞はなくても「テレレレ〜♪」とか言ってメロディ歌うはずだ。


そう。


曲を特定するのは「歌メロ」なのよ。


オレも過去ちょっとだけ言及したことがあるけど、前にも書いたけど、いちばん凄いのはこれに関する話題です。


そこいら辺を理解してさ、気楽に語れる風にしてさ、そんで改めて、納得いかん!って言って欲しいんだよ。音痴とか関係ないから。聴くだけなら、あなたがその曲を気に入ったのなら、メロディもちゃんと理解してますから。


どんどん「メロ」について語って欲しい。そして現状を変えていって欲しいと思ってる。*3




追記。
http://d.hatena.ne.jp/y_arim/20070922/1190500201
ちょっとこれの分析さっき書いたんだけど一旦消した。

*1:創った順番が逆なら編曲者となる。つまり、トラックが先で「お前メロつけろ」って言えばトラック創ったやつも著作者だろし、メロが先にあってそこにオケ付けたら、それがどんなに凄くともアレンジャーだと思う。

*2:意味不明

*3:ちょっと他人事というか他力本願的物言いかも、スマソ